ドコモ・au・ソフトバンクが衛星とスマホの直接通信を相次いで開始するなか、楽天モバイルは異なるアプローチをとっています。米AST SpaceMobile社と組んだ「Rakuten最強衛星サービス」です。
ただし、最終確認日の2026年10月1日時点でも、まだ提供は始まっていません。ここでは公表されている事実と、まだ決まっていないことを分けて整理します。
開始前のサービスです。予定は変更される可能性があるため、これを前提に契約先を決めるのはおすすめしません。
公表されていること#
提供開始時期は「2026年第4四半期を目指す」#
楽天モバイルの2025年4月23日付プレスリリースには、「日本国内で2026年 第4四半期のサービス提供開始を目指しています」と記載されています。
第4四半期は10〜12月にあたります。「目指す」という表現である点には留意が必要です。確定した開始日ではありません。
なお、2026年10月1日時点でも、この2025年4月23日のプレスリリース以降に開始時期や料金を更新する発表は、楽天モバイルの公式ニュースリリース一覧で確認できていません。目標とされた第4四半期(10〜12月)に入りましたが、正式な開始日のアナウンスはまだ出ていない状況です。
ビデオ通話の実証実験に成功している#
同じプレスリリースで、低軌道衛星と市販スマートフォン同士の、エンドツーエンドでの直接通信によるビデオ通話に成功したことが発表されています。福島県と東京都のあいだで実施されたものです。
ここが他社との大きな違いです。プレスリリースでは、ビデオ通話・音声通話・高速インターネット通信が挙げられています。
他社の衛星サービスとの違い#
現在提供されている他社の衛星通信は、テキストメッセージ中心です。
| できること | |
|---|---|
| ドコモ・ソフトバンク・auの衛星通信(提供中) | テキストメッセージ、位置情報、緊急速報の受信など。音声通話は不可 |
| Rakuten最強衛星サービス(開始前) | 音声通話・ビデオ通話・データ通信を想定 |
もし公表どおりに実現すれば、「圏外でも普通に通話できる」という、これまでとは質の違うサービスになります。実証実験の成功は発表されていますが、商用サービスとして全国でどの程度の品質になるかは、始まってみないとわかりません。
なお、Starlinkを使うKDDIとドコモも、次世代衛星「Starlink Mobile V2」で音声通話や高速データ通信を提供する計画を2026年8〜9月に発表しています(KDDIは2027年内、ドコモは2028年度中の提供開始が目標)。各社の予定の比較は衛星経由の音声通話はいつ使える?にまとめました。
まだ決まっていない・公表されていないこと#
料金は未定です。 2025年4月のプレスリリースには料金についての記載がありません。
他社の状況を見ると、ドコモは月額無料、ソフトバンク・ワイモバイルの対象プランも追加料金なし、LINEMOはいったん月額1,650円のオプション制にしたあと、2026年9月1日からベストプラン・ベストプランVで全額割引(実質無料)に切り替えるなど、事業者によって扱いが分かれています。楽天モバイルがどうするかは現時点では不明です。
対応機種についても、「市販のスマートフォンで使える」という方向性は示されていますが、サービス開始時にどの機種が対象になるかの正式な一覧はまだ確認できていません。
今どう判断すべきか#
現時点で言えるのは、次のことだと思います。
すでに楽天モバイルを使っている方 開始を待つ価値はあります。ただし予定は変わり得るので、当面の備えは別に用意しておくのが安全です。iPhone 14以降なら、楽天モバイルはAppleの衛星経由SMSにすでに対応しています。伝言板・緊急速報メールなどを含めた楽天モバイルの災害時の対応状況は楽天モバイルは災害時に強い?にまとめています。
衛星通信のために乗り換えを検討している方 急ぐ必要はないと思います。まだ料金も対応機種も開始日も確定していない段階です。今すぐ衛星通信を使いたいなら、すでに提供されているドコモ・ソフトバンク・auの選択肢を検討するほうが確実です。ドコモ回線で料金を抑えたい場合の対応状況はahamoは災害時に強い?で整理しています。格安SIMをお使いの場合でも方法はあるので、LINEの衛星モードは格安SIMで使える?をご覧ください。
そもそも災害への備えを固めたい方 衛星通信の開始を待つよりも、今できることを先に済ませるほうが効果的です。サブ回線の用意、安否確認手段の共有、モバイルバッテリーの確保などは、今日から着手できます。災害時の連絡手段まとめで整理しています。
まとめ#
- Rakuten最強衛星サービスは2026年第4四半期の開始を目指すと発表されている(確定ではない)
- 実証実験では衛星経由のビデオ通話に成功しており、他社のテキスト中心のサービスとは方向性が異なる
- 料金・対応機種・正式な開始日は未発表
- 開始を待つより、今できる備えを先に固めるほうが現実的
続報が出た時点で、この記事も更新する予定です。