UQ mobileはKDDIが提供するブランドで、回線はauと同じ電波を使います。UQスポット・auショップ・au Styleの店舗でも申し込みができます。

ただ、災害時の機能はauと同じではありません。この記事では衛星通信・災害用伝言板・緊急速報メールの3点を軸に、UQ mobileとauの公式サイトで確認できた範囲を整理します。

この記事は特定のプランをすすめるものではありません。契約前に必ず公式サイトで最新の条件をご確認ください。

先に結論#

災害時の機能UQ mobileでの扱い
au Starlink Direct(衛星通信)UQ mobileの回線だけでは使えない。「au Starlink Direct専用プラン+」(別の回線)を追加する
専用プラン+の月額コミコミプランバリュー/トクトクプラン2なら0円、その他のプランは申込当月〜3カ月0円→4カ月目以降550円
衛星経由の音声通話・緊急通報できない
災害用伝言板UQ mobile公式はNTT東西の「web171」の利用を案内
緊急速報メール対応機種なら受信できる

いちばん大きな注意点は、衛星通信が「オプションをオンにする」ではなく「回線をもう1本持つ」仕組みになっていることです。

auの「au Starlink Direct」は、Starlink衛星とスマートフォンが直接通信するサービスです。au以外の回線(UQ mobile・povo2.0・他社)を使っている人向けには、「au Starlink Direct専用プラン+」が用意されています。

このプランは、au公式ページで新規契約で新しい電話番号が発行されるデータ+SMSのプランとして案内されています。つまりUQ mobileの人は、UQ mobileの回線はそのままに、衛星通信用の回線を2本目として追加することになります。

月額料金はUQ mobileのプランで変わる#

au公式ページとUQ mobileの料金プランページで確認できた料金は次のとおりです(税込)。

契約中の回線専用プラン+の月額
UQ mobile コミコミプランバリュー/トクトクプラン20円(1,650円の対象プランセット割引が適用)
UQ mobile 上記以外の料金プラン申込当月〜3カ月は0円、4カ月目以降550円
povo2.0・他社回線申込当月〜3カ月は0円、4カ月目以降1,650円

コミコミプランバリュー/トクトクプラン2の無料化は、KDDIが2026年4月23日に発表したもので、2026年5月利用分からの適用です。すでに専用プラン+に加入している人は手続き不要で適用されるとされています。

割引を受けるための条件で、見落としやすいのが次の2点です。

  • 専用プラン+の回線とUQ mobile回線のau IDが同一である必要がある(au公式は「該当のau IDでログインのうえeSIMでお申し込みください」と案内。au IDの統合手続きが必要な場合もあるとしています)
  • 割引はUQ mobile側の利用料金から引かれる形で、UQ mobileの料金プランページには、当面の間、適用条件を初めて満たした月の割引は翌月以降にUQ mobileの利用料金から割り引くと書かれています

契約事務手数料と、プランの制約#

専用プラン+は新規契約なので、契約事務手数料4,950円(au Online Shopでは3,850円)がかかります。au・UQ mobileの公式ページでは、この相当額がau PAY 残高還元で実質無料になる特典が案内されています(条件は変更となる場合があると注記されています)。

公式ページの注意事項には、ほかに次のような制約が書かれています。

  • 本プランからのプラン変更、乗りかえ(MNP)はできない
  • 月の途中で解約した場合、日割りにならず満額かかる
  • 利用者の変更・解約・一時休止・譲渡(家族間を含む)・承継をした場合、本プランは継続して利用できない

デュアルSIM対応機種が必要#

UQ mobileの回線と専用プラン+の回線を1台で使うには、デュアルSIM対応機種である必要があります。SIMはeSIMとau ICカード(物理SIM)の両方が案内されていますが、UQ mobileの割引を受ける場合はeSIMでの申し込みが案内されています。

デュアルSIMの設定手順は、iPhoneでデュアルSIM(eSIM)を設定する手順とPixelでデュアルSIMを設定する手順で解説しています。eSIMと物理SIMの違いは災害用のサブ回線はeSIMと物理SIM、どちらで持つ?をご覧ください。

地上の電波でも1GBまで使える#

専用プラン+は、衛星通信だけでなく、au 5G/4G LTEエリア内でも月1GBまでデータ通信ができるプランです。容量を超えると送受信最大128kbpsに制限されます。SMSの送信料は0円と案内されています(au 5G/4G LTEエリア内で送った国際SMSは有料)。

ただし、UQ mobileとこの回線はどちらもauの電波です。auの基地局が止まった地域では両方とも使えなくなるため、この1GBを「別の回線網の予備」と考えることはできません。地上の電波が届かないときに衛星へつながる点が、このプランの役割です。

なお、衛星経由のデータ通信は本来この1GBから消費する扱いですが、公式ページには当面の間、データ容量消費の対象外とすると書かれています。

できること・できないこと#

au Starlink Directの公式ページで確認できた範囲は次のとおりです。

機能衛星経由で
テキストメッセージ(SMS・RCS・iMessage)○
データ通信○(対応アプリのみ。ブラウザ・動画配信・SNSなど非対応アプリは使えない)
緊急速報メール○
音声通話×(2026年5月時点で未対応)
緊急通報(110番・119番など)×

衛星につながっても、110番・119番に電話をかけることはできません。圏外で通報が必要な状況への備えは格安SIMで110番・119番はかけられる?で整理しています。au Starlink Directには圏外からSOSを送る仕組みもあり、au Starlink Direct SOSとはで解説しています。

使える場所・使えない場所#

  • 使える:日本国内(領海・接続水域・フェリー航路を含む)のau 5G/4G LTEのエリア外で、空が見える屋外
  • 使えない:屋内、トンネル
  • 制限される:周りに木や山、建物などの遮蔽物がある場所
  • Wi-Fiの接続範囲内では利用できない

公式ページには、衛星のアイコンが表示されていても、通信品質によってメッセージの送受信に時間がかかったり、利用できなかったりする場合があるとも書かれています。衛星通信は「最後の手段のひとつ」で、つながることを前提にした連絡計画は立てないほうが安全です。

事前にやっておくこと#

  • OS・アプリを最新にする(au公式は、アップデートをau 5G/4G LTEエリアで実施するよう案内しています。圏外になってからでは間に合いません)
  • 対応機種かどうかを確認する。au公式の対応機種は2026年9月時点で107機種とされていますが、機種によってはデータ通信に対応せずテキストのみの場合があります

キャリアの衛星サービスと、iPhone独自の衛星機能の違いはiPhoneの衛星機能は格安SIMでも使える?にまとめています。LINEを衛星経由で使う「衛星モード」の対応状況はLINEの衛星モードは格安SIMで使える?をご覧ください。

2. 災害用伝言板はweb171を使う#

同じKDDIのブランドでも、UQ mobileはauの災害用伝言板とは扱いが違います。UQ mobile公式のお知らせでは、UQ mobile利用者の安否情報登録にはNTT東日本・西日本の「災害用伝言板(web171)」を使うよう案内されています。

web171は、ドコモ・au・ソフトバンクの各社の災害用伝言板と連携しており、いずれかに登録された安否情報を相互に検索・確認できる、とUQ mobile公式にも書かれています。web171に登録しておけば、auやドコモの伝言板を見にいった家族にも見つけてもらえるということです。

「au回線だからauの伝言板が使えるはず」という推測は当たらないので、家族にも伝えておくと迷いません。各社の伝言板の違いは携帯4社の災害用伝言板の使い方で、声で残す方法は災害用伝言ダイヤル(171)の使い方で整理しています。

3. 緊急速報メールは対応機種なら届く#

UQ mobileの公式FAQでは、緊急速報メール(緊急地震速報/災害・避難情報/津波警報)が届かない場合の確認事項として、次の点が挙げられています。

  • 対応機種か(UQ mobile・auの対応機種ページで確認)
  • 配信されたエリアか
  • 端末の受信設定がオンになっているか

また、次の状態では受信できない場合があるとされています。

  • 通話中、メール・SMS・+メッセージの送受信中
  • 電源が入っていない、機内モード
  • 電波の届かない場所にいる(圏内に入っても再送はされない)

震源に近い地域では、強い揺れの前に通知が間に合わないことがあるとも書かれています。端末側の考え方は格安SIMでも緊急速報メールは受信できる?で説明しています。

離れて暮らす家族の地域も登録できる#

UQ mobileには「登録エリア災害・避難情報メール」という無料サービスもあります。あらかじめ登録した自治体から緊急速報メールの「災害・避難情報」が配信されたときに、SMSで知らせてくれる仕組みです。

公式ページでは、離れて暮らす家族や友人の住む地域を登録しておくことで、安否確認や避難の呼びかけに使えると案内されています。国土交通省が推進する「逃げなきゃコール」に対応したサービスです。登録はPC・スマートフォン・タブレットからで、お知らせのSMSは「00020019999」から届きます。

なお、大雨の特別警報は気象庁からの緊急速報メールでは配信されません。詳しくは大雨の特別警報はスマホに鳴らないことがあるをご覧ください。

料金と、容量を使い切ったあとの速度#

新規受付中の2プランの月額基本使用料(割引適用前・税込)は、公式の料金ページで次のように表示されています。

プランデータ容量月額基本使用料(税込)容量超過後
トクトクプラン230GB(5GB以下の月は1,100円割引)4,048円最大1Mbps、月40GB超で最大128kbps
コミコミプランバリュー35GB(増量オプションⅡで40GB)3,828円(1回10分以内の国内通話かけ放題込み)最大1Mbps、月50GB超で最大128kbps

自宅セット割やau PAY カードお支払い割などで下がる仕組みですが、条件で変わるため割引前の金額を載せています。ミニミニプラン・コミコミプラン+・トクトクプランは2025年6月2日で新規受付を終了しています。

災害時は安否確認や情報収集でデータ容量が一気に減ります。対策は災害時にデータ容量が尽きたらで整理しています。なお、災害救助法が適用された地域では、各社がデータ容量の提供などの支援を行うことがあります。UQ mobileの過去の支援内容は災害救助法が適用されると、通信各社は何をしてくれる?にまとめています。

回線はauと同じ#

UQ mobileはauの電波を使っています。auの基地局が停電や故障で止まれば、UQ mobileも同じ影響を受けます。auやpovo2.0をサブ回線にしても、回線の分散にはなりません。先に書いたとおり、専用プラン+の地上通信もau網です。

別の回線網で予備を持ちたい場合は、格安SIMの「回線元」一覧でドコモ系・ソフトバンク系・楽天の選択肢を確認できます。維持費の比較は災害用サブ回線は月いくらで維持できる?にまとめています。大規模災害で他社の回線を借りられる仕組みはJAPANローミングは実際に発動したで整理しています。

他社のブランドと比べると#

衛星通信の扱いを、似た立ち位置のブランドと並べると次のとおりです(各記事の確認時点の情報)。

ブランド衛星通信
UQ mobile コミコミプランバリュー/トクトクプラン2専用プラン+(別回線)の追加が必要。月額は実質0円
UQ mobile その他のプラン専用プラン+の追加が必要。3カ月0円→月550円
ワイモバイル シンプル系追加料金なし・申し込み不要(ワイモバイルは災害時に強い?)
ahamo追加料金なし・申し込み不要(ahamoは災害時に強い?)
LINEMO ベストプラン系オプション申し込みは必要だが実質0円(LINEMOの衛星通信が実質無料に)

UQ mobileは料金面では他ブランドに近づきましたが、申し込みと回線の追加が要る点が違います。

今日やること#

  • My UQ mobileで自分の料金プラン名を確認する(コミコミプランバリュー/トクトクプラン2か、それ以外か)
  • 衛星通信を使いたいなら、スマホがデュアルSIM対応か、au Starlink Directの対応機種かを確認する
  • 専用プラン+に申し込むなら、UQ mobile回線と同じau IDでログインして申し込む
  • OSを最新にする(圏内にいるうちに)
  • 緊急速報メールの受信設定がオンか確認する
  • 離れて暮らす家族の地域を「登録エリア災害・避難情報メール」に登録する
  • 家族に「UQ mobileの安否登録はweb171」と伝え、家族の安否確認ルールを決めておく

まとめ#

  • UQ mobileの回線だけでは衛星通信は使えない。「au Starlink Direct専用プラン+」という別の回線(新しい電話番号)を追加する
  • 専用プラン+の月額は、コミコミプランバリュー/トクトクプラン2なら0円、その他のプランは3カ月0円→月550円。割引には同一のau IDが必要
  • デュアルSIM対応機種が必要。衛星経由では音声通話・110番/119番はできない
  • 災害用伝言板は、UQ mobile公式がweb171の利用を案内している(auの伝言板とは扱いが違う)
  • 緊急速報メールは対応機種なら受信できる。家族の地域をSMSで知らせる無料サービスもある
  • 回線はauと同じ。予備回線は別の回線網で持つ

回線の選択に加えて、災害時の連絡手段まとめにある手段を組み合わせておくと、どれか1つが使えなくても連絡の道が残ります。